薬剤師コラム

42歳、エリアマネージャー⇨個人経営の薬局の管理薬剤師への転職

ねこちち

この記事は私自身の転職の体験談です。

42歳でエリアマネージャー の職を捨て、個人薬局の管理薬剤師に転職をしました。

県をまたいでの業務から解放され、年収も100万円のアップと毎年の昇給の約束までしてもらえたので、成功した転職と言えると感じています。

担当エージェントとどのように転職活動をしたのかまとめます。

この記事を読んで欲しい薬剤師はこんな人
  • 実際の転職体験談を読みたい人
  • エリアマネージャー の職を捨てる決断をした理由を知りたい人
  • ブラック企業をどう辞めたか知りたい人
この記事に書かれている事
  • エリアマネージャーから管理薬剤師への転職
  • 年収アップを実現、780万円⇨880万円
  • 担当エージェントによる転職後の昇給プランの交渉
  • 退職後もつきまとうブラック企業のかげ
悩める人

役職が外れても収入アップすることがあるんですね。

転職後の昇給プランまで交渉してくれる転職エージェントもいるなんて驚きです。


この記事を書いた人

【2022年度対応版】薬剤師転職、成功へのロードマップみなさんは薬剤師として転職する場合、特に初めての転職をする場合にはいろいろな不安や悩みがありますよね。「何から始めれば良いかわからない」「新たな業務を覚えるのが不安」「自分の強みがわからない」「転職エージェントへの登録がめんどくさいこの記事ではそんな不安や悩みを解決すべく、転職成功へのロードマップとして記事をまとめています。...

四度目の転職は42歳

四度目の転職を決めたのは42歳の時。

理由は2つ。

薬局の個人M&Aの実情が見えて来た事。それから経験の為とはいえ、法令遵守ができていない企業に所属することを危険に感じたこと。

ブラックぶりも凄まじく、買収した薬局のスタッフからも苦情が私のところに殺到しておりましたし、実際に毎月のように離職がありました。むしろまともなスタッフなら離職するべきと言ったレベルです。

具体的な話は後述します。

エリアマネージャー ⇨ 管理薬剤師 への転職

私自身も緊急回避的に逃げるような形で退職したのですが、退職した最後の日も、離職者の対応と中途採用の面接をしていました。精神的にはかなり疲弊していたと思います。

文字だけ見ると役職が下がっており、降格のように思われるかもしれませんが、会社の規模が全然違うことを付け加えておきます。

全国100店舗以上の会社のエリアマネージャーから、薬剤師は入職当時はパートのおばちゃん薬剤師のみといった地方で1店舗のみの零細企業で、急募の案件でした。

入職を決めたのは、まさにこれから成長する会社であると分かったことと、正社員薬剤師が自分だけの状況で、社長の直属として、現場のまとめ役として仕事ができることに魅力を感じての入職でした。

私が入職後は会社も予想どおりの成長し、現在では薬剤師を10数名雇う会社まで成長しました。

収入アップを実現、780万円⇨880万円

担当エージェントの方とも調整し、個人経営の調剤薬局の管理薬剤師として内定をいただきました。

この個人経営の薬局ですが、管理薬剤師が不在となってしまって、他の薬剤師が高齢のパート従業員しかいない状態となっており、1日でも早く来てもらい、入職当日から管理業務を開始できる人材を探しているとのことでこのような高額の条件でした。

この条件での転職はかなり特殊な条件が絡んでおり、それが自分の状況とマッチしたことで実現しました。勤務を続けながら転職活動をしていたことが功を奏した形となりました。

管理薬剤師、調剤薬局の立ち上げ、エリアマネージャーとしての経歴、過去の全ての経験が求人条件に刺さった形でした。運も良かったと思います。

社長の求める人材は、既存店を入職当日から一人薬剤師として任せられるスキルがあることと、予定していた新店舗の立ち上げに貢献できること。

収入は780万円から大幅アップの○○○万円(ごめんなさい、在籍中のため諸事情で伏せさえていただきます)。しかも継続して働くことで昇給の確約まで取ることがで来ました。約束通り業務を頑張ることで毎年の昇給も実行されており、40台の管理薬剤師としてはかなりいい条件で勤務させてもらっています。大台に乗ったなといった感じです。担当のエージェントの方には今でも感謝しています。

ブラック企業をどう辞めたのか

皆さんは本物のブラック企業の実情を知らないと思いますので少し説明します。

基本的には肉体的にも精神的にも疲弊した方や、他では働けないような個性的なスタッフの集団ですので、通常では考えられないことが横行しています。

・患者さんと口論になり、やってられないと退勤しそのまま退職

・ある日出勤したら荷物がなくなっており音信不通

・昼休みに食事に出てそのまま音信不通

私の肌感では、退職届を提出して辞めるスタッフと蒸発するスタッフが半々でした。

マネージャー業務を始めた頃は、スタッフが音信不通になるたびに動揺して、本部人事へも相談するんですが、笑いながら「あーまたですか、うちの会社のあるあるだからそのままでいいですよ、最後の給料は振り込むのでいつまで居たか教えて下さい」なんて返事です。

いやいや、現場から人いなくなってますけど?驚愕です。

私の場合は退職届を出して手順を踏みました。その時に言われて分かったことなんですが、県を跨いで行ったこともない薬局の管理薬剤師として複数店舗に登録してあるから困るとのことでした。

わからない方のために解説しますと、管理薬剤師は登録された店舗に専従する義務があり、他店舗での調剤や投薬に従事することは基本的には禁じられています。会社の言い分としては県を跨げばバレないし、バレてから人を探していますで時間稼ぎが可能だよ、人件費浮かせられるでしょ、とのことでした。

これぞブラック!本物です。

形だけの社内規定には退職届提出後、半年は勤務するよう定められていましたが、従う義理もなかったので労働基準法で守られている範囲で届出後2週間だけ勤務を続けてから退職をしました。

辞めた後もつきまとうブラック企業の影響

転職を果たし、安心して業務に邁進できると思っていましたが、退職後にもブラック企業の影響は出て来ました。

知らないうちに県を跨いで複数の店舗の管理薬剤師登録をさせられていた私のもとに、厚生局から直に電話がかかって来て、現状の確認をされました。

知らないうちに管理薬剤師登録をされていたこと、前職は既に退職して在籍していないこと、などを丁寧に説明し、事無きを得ましたが、一歩間違えば私も法令違反で在宅起訴なんてこともあり得たかもしれません。

でもまあこういうことも思い返せば経験です。

最後に。

皆さんの転職が人生を好転させる実りあるものになりますように!

ABOUT ME
としき
四度の転職でやりがいも給与もどちらも諦めない選択をしてきました。大手チェーン薬局のエリアマネージャー として採用担当もしていた経験から、実際に現場で役立つ情報を発信していきます。