薬剤師コラム

悩む原因は対人、しかし救いもまた対人

この記事を読んで欲しい人

・今の薬局に折り合いの悪い人がいる人
・薬局内の対人関係で過剰なストレスを抱えている人

悩みの原因は対人関係に集約される

まずは結論から。

薬局での悩みは全て対人関係に集約される

こう聞いて皆さんはどう思われますでしょうか。少々強引な考え方でしょうか。

私自身も20代から30代にかけて、いろいろな悩みを抱えて仕事をしてきました。心身を壊して休職を余儀なくされた経験もあります。そんな中で経験したことを記事にしたいと思います。

具体的な悩み

薬局で皆さんの悩みはどんなものでしょうか。

自分にしかあてはまらない悩みもあるとは思いますが、多くの場合は似たような悩みを抱えている場合が多いように思います。

そして過剰な悩みやストレスを抱えた状態では、自分のパフォーマンスは発揮できなくなります

対人関係での悩みの解決方法を検索すると、出てくる答えは似通っています。

まずは話し合ってみましょう

相談できる相手を見つけましょう

ストレスを発散できる趣味を見つけましょう

上司が原因であれば、さらにその上司に相談してみましょう

私の所見です。この程度で解決できるなら悩みのうちに入らないし、心も体もこわさない。

職場で心や体に影響を与えるほどの悩みはこういうことではないんです。私にはわかります。

かつて犬養毅は窮地で言ったそうです「話せば分かる」

それに対して軍人はどう返したかというと、無言でピストルの引き金を引いたそうです。

話して分かる人とは問題起きないんですよ! 話が通じないから問題になるし悩むんです! そして世の中には全く話の通じない相手というのが必ず存在します。いるだけで周りに悪影響を及ぼすとんでもない人種が存在します。

・不必要にマウントをとって周りを機能不全にする人

・派閥を作り敵を作ることで自分のポジションを守りたい人

・知識や経験に過剰なプライドを持ち、他の考え方が許容できない人

・事務職や取引業者に威圧的な態度を取る人

・できない理由や、やらない理由ばかり考えて生産性のない人

現場で経験がある人は、ほとんどの方がこんなスタッフに出会ったことがあるのではないでしょうか。

薬局で勤務するに際して、人間関係で悩むことはよくあること

アドラー心理学に学ぶ

私が思うに調剤薬局の仕事は

ミスの許されない緊張度の高い仕事である

閉鎖的な空間で、同じスタッフと長時間過ごすことが多い

・顧客(患者さん)からの理不尽なクレームにさらされる

などと言ったことから、ストレスが溜まりやすく、一度淀んだ人間関係の修復は難しいケースが多いように感じています。

過去の自分に今私がアドバイスするとすれば、他者を変える事は大変な時間と労力を要するものであるし、おおよそ不可能であるという事。そして周りの人がどうであれ、自分がしなければいけない事に影響はしない事です。

アドラー心理学がこれを教えてくれます。スピリチュアルや精神的な話ではなく、対人関係の悩みをロジックで解決する心理学です。学問です。論理的に話が展開されるので理系の人ほど理解しやすいかも知れません。分かりやすい書籍がベストセラーになっているので、別記事でまた紹介します。

例えばあなたを無視する人、挨拶してくれない人がいたとします。

あなたが調剤薬局でやるべき事は、自己研鑽に励み患者さんには礼儀正しく接して、ともに働くスタッフには敬意を持って接する事です。気を病んで落ち込んでくらい顔で過ごす事はあなたのやるべきことではありません。あなたを無視する人と戦うことや無視をし返すことではありません。あなたを無視する人と戦う事は全く持って生産性がないばかりか、あなたのパフォーマンスを落とすだけです。その相手がどんな人であれ、あなたに与えられた責務に変化はないはずです。

業務が終わった後も、今日自分を攻撃した人のことを考え、眠れなかったり食事が取れなかったりすることがあるかも知れません。

あなたの休息の時間やプライベートの時間は、自分を攻撃してくる人の事を考えるためにあるのではありません。

やるべき事は自分を労り休息をとったり、自分を大切に思ってくれる人・自分が大切に思う人がどうすれば喜んでくれるか考えたり、自己研鑽に励んだりすべき時間です。

周りがどうであれ、あなたのやるべき事は変わらない

職場であれ、プライベートであれ、あなたのことを攻撃してくる人は必ず存在します。そういった人との接し方の基本は戦いの土俵に上がらないことです。徹頭徹尾、戦いの土俵に上がらない事。

そう考えてもまだ、悩みが消えないばかりか、何をしても楽しくなれない・笑顔が出ない・食事も喉を通らない、そんな気分になる事があるかも知れません。

そんなにもあなたを苦しめる対人関係の悩みを救ってくれるのも、また対人関係です。

悩む原因は対人、しかし救いもまた対人

救いもまた対人である、そして逃げる選択肢もある

職場というのは、本来共通の営利活動をともにする人間な集まりであり、友人や恋人を探す場所ではありません。

しかしながらごくまれに、こんな素敵な人がいるんだ、こんな優しい人がいるんだ、こんなに尊敬できる人がいるんだ、そんな出会いが必ずあります。

これはとても運の良い事です。

あなたを攻撃する人との付き合い方は徹頭徹尾、戦わない事でした。

もし逆の素敵な出会いがあったなら、甘えるだけではなく、あなたの精いっぱいを与えましょう。困っていることがあったら声をかけて手伝う。忙しい業務を乗り切ったらねぎらいの言葉をかける。あなたの日々のちょっとした優しさの種まきは、将来信じられなくらいの実りになります。

すぐに実感は湧かないかも知れませんが、その現場を離れた後も、その経験があなたを助けてくれます。

そして最終的には逃げる選択肢があることも理解していてください。

心身に支障をきたしてからでは、この考えに至らないこともあると思うので、そうでは無い健全な状態の時に、自分が職能を発揮できるのは今の場所だけじゃ無い事を理解しておいてください。

最後に。

あなたの転職活動が人生を好転させる実りあるものでありますように!

ABOUT ME
としき
四度の転職でやりがいも給与もどちらも諦めない選択をしてきました。大手チェーン薬局のエリアマネージャー として採用担当もしていた経験から、実際に現場で役立つ情報を発信していきます。