みなさんは薬剤師として転職する場合にどのように担当エージェントと付き合いますか。
- 「こちらは顧客なんだからなんでも言うこと聞いてもらわないと」
- 「高収入の求人情報、全然持ってない、使えない」
- 「薬剤師のこと全然わかってない」
- 「レスポンスが悪い、こちらの都合も考えて」
こういった感覚で担当エージェントと付き合っていたら、あなたの転職は失敗しるかもしれません。
この記事では薬剤師としての転職を成功させるための、担当エージェントとの付き合い方をまとめています。
- 転職コンサルタント会社はどんなビジネスモデルなのか
- 担当者とどう接するべきか
- やはり成功の鍵は人間関係
- win-winの関係を築けるかがポイント
良好な関係を作って給与交渉など頑張ってもらい、win-winの関係を築けるようにします!

キャリアコンサルタント会社のビジネスモデル
まずはキャリアコンサルタント会社(以下、コンサル会社)がどのようなビジネスモデルかを簡単におさらいします。
求人を募集する企業はコンサル会社と提携して転職を希望する薬剤師へアプローチをかけます。転職に興味のある薬剤師には担当のエージェントがついて、希望の条件にマッチする求人先を紹介していきます。
転職を希望する薬剤師と企業側の条件が合いそうであれば、実際に面談の段取りを進め、合意があれば転職が成立となります。
これが薬剤師とコンサル会社のおおまかな付き合い方の流れです。
コンサル会社の収益
ではコンサル会社に収益が発生するのはどのタイミングなのでしょうか。
もう少し詳しく見ていきましょう。
収益発生のタイミング
実は薬剤師とコンサル会社が調整をしている段階では、コンサル会社に報酬は発生していません。薬剤師もコンサル会社へ紹介料などを支払うことは一切ありません。
収益が発生するのは実際に薬剤師の転職が決定し、実勤務が開始されたのち、数ヶ月後に企業側からコンサル会社への報酬が発生します。
これには多少のペナルティ規定が取り決められていることが多く、転職後すぐに辞めた場合などは報酬が減額、もしくは発生しない場合があります。
通常は入職後1年間勤務を続けた場合は報酬の100%が企業側からコンサル会社へ支払われることになるのです。
どのくらいの収益なのか
では転職が決定した場合、どのくらいの報酬が企業側からコンサル会社へ支払われるのでしょうか。
私個人としてはこの金額を薬剤師自身が把握しておくことは重要であると考えています。
自身の市場価値の判断材料にもなりますし、金額に見合う責任感を持った業務を遂行せねばなりません。またもし自分が採用する側になった時、独立希望の方はもちろん、企業内での出世を狙う場合、採用担当になる可能性だってあるわけですから、向上心を持った薬剤師であれば知っておいて損はありません。
現在、薬剤師の転職が決まった場合の成果報酬は、決定年収の35〜40%だと言われています。
もし仮に自分が650万円の年収で転職が成立した場合、入職後にコンサル会社へ支払われる金額はおおよそ195万円〜260万円となるのです。
担当者とどのように接するのか
これだけの成果報酬が支払われるわけですから、転職エージェントはなんとしても転職を決定させたくなる心理が働きます。
転職エージェントからこんな言葉を聞いたことはないでしょうか。
「良い条件の求人は早い者勝ちですよ、他の方も現在興味を持たれている求人です」
「希少な求人ですよ、このエリアでこの年収の求人はなかなかありませんよ」
動く金額のことを考えると、転職エージェントの口からこのような言葉が出てきてもなんら不思議はないわけです。嘘までつくエージェントはいないと信じたいですが、多少話を盛ってくることはあり得ると思っておいた方が良いです。
これを踏まえた上で、担当者に自分にとっての最適解の転職先を見つけてもらうにはどうしたら良いのでしょう。
良好な人間関係が大事
基本に立ち返るようですが良好な人間関係、これに尽きると考えています。
担当エージェントにこの人の人生が好転するよう良い会社を見つけて紹介してあげたい、そう思ってもらえることが大事です。
例えばですが、礼儀正しく接する、爽やかな態度で話しやすい雰囲気づくりを心がける、自分の希望する条件やアピールできる強みは事前に明確に言語化しておく。
誰かと一緒に仕事をするときにこう言ったことは基本中の基本で、できている人にとってはなんだそんなことかと思ってしまうかも知れません。しかしながら現場で仕事をしているとこう言った基本的なことができない薬剤師のなんと多いことか。
横柄な態度で接する、上から目線で喋る、その場の思いつきで希望の条件を変える、現在の職場や紹介された職場の悪口ばかりで建設的な会話ができない、などの態度をとっていては担当者も疲弊してやっつけの仕事になってしまうかも知れません。
結局は薬剤師という仕事は一人では何も成立しない訳で、全てにおいて良好な人間を構築する努力というのはすべての過程で求められる訳で、転職活動においても実際の業務においても非常に重要ということなんです。
関わってくれる人に感謝し、利益を与えることができる人が、他の人からも利益を与えてもらえるということなんですね。
最後に。
みなさんの転職が人生を好転させるきっかけになることを願っています!