みなさんは薬剤師として転職を決めた場合、退職理由を迷うことはありませんか。
- 「適切な退職理由が思いつかない」
- 「裏切るようで申し訳ない」
- 「会社への不満が理由なので言えない」
- 「退職届にはなんて書くの」
この記事ではそんな退職に関する不安や悩みを解決すべく、退職理由を迷った時の対処法について深掘りしていきます。
- 「一身上の都合」と書いて問題がないか知りたい人
- 会社から退職理由を問い詰められるのが不安な人
- ハラスメントや給料未払いなど会社都合での退職をする人
- 円満退職への道筋が見つからない人
- 「一身上の都合」で問題無し
- 一部、「一身上の都合」が不適切なケースもあり
- なぜ退職届を書くのか
- 円満退職を目指すのが基本
退職届について悩みすぎでした。
自分の場合はハラスメント行為などでの退職ではないので「一身上の都合」だけで問題なさそうです。

ほとんどの場合は「一身上の都合」で問題なし
結論から。
自己都合による退職届の退職理由の記載は「一身上の都合」で問題ありません。
自己都合による退職の例を挙げると「体調不良」「病気」「怪我」「出産」「介護」「引っ越し」「結婚」など良くあることから
「社内不倫がばれた」「パワハラやセクハラをしてしまった」「(横領など)不祥事を起こした」に至るまで、自己都合による退職は「一身上の都合」の記載で問題ありません。
しかしながら「一身上の都合」が不適切な場合もありますので少し解説します。
「一身上の都合」が不適切な事例
「一身上の都合」が不適切なのは、主に以下の2パターンです。
会社にというよりも自分に対して不適切です。把握しておかないと不利な退職(転職活動)になりかねません。
自己都合ではなく会社都合による退職の場合は退職届には一身上の都合とは絶対に書かないようにしましょう。被害がなかったことにされてしまうかもしれません。
パワハラやセクハラ被害を受けての退職
パワハラやセクハラを受けての退職は会社都合によるものです。
退職届には「耐え難い苦痛の為退職します」もしくは「会社都合によって退職します」と記載しましょう。
会社側に責任があることを明確にする必要があるからです。
業績不振や給与未払い、会社の不正行為などの理由による退職
給与未払いなども会社都合によるものです。
一身上の都合とは絶対に書かないようにしましょう。
退職届には「給与の未払いが続いたため、退職いたします。」など具体的に記載して問題ありません。具体的な方が後々、トラブルになった時に有利に話を進められます。
なぜ退職届を書くのか
そもそもですが民法上は退職届の提出の義務はありません。
「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申し入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申し入れの日から2週間を経過することによって終了する。」民法627条1項
民法627条1項
解約の申し入れは書面でという民法上の規定はありませんので、口頭で「辞めます」でも法律上は問題ないことになっています。そして辞める理由についても規定はないため、極端なことを言えば「飽きたから辞めます」でも法律上は全く違法性はありません。
しかしながら良識がある方ならお分かりと思いますが、口頭で「辞めます」ではあまりにも非常識です。報酬という対価をもらう仕事や仲間に対して、あまりも不誠実です。
法律を盾に非常識な退職はしないようにしましょう。あなたの価値を下げてしまいます。
では退職届を書く理由はなんなのでしょうか。
それは
- 退職の意向を伝えた事、その日時を記録として残すため
- 会社の事務手続き上必要だから
の2点です。
企業側も労働者側もお互いに敬意を持って、手続きを進めていくべきです。
退職届の提出の注意点
表書きは「退職願?」「退職届?」「辞表?」
結論からです。封筒の表書には「退職届」と記載しましょう。
「退職願」:雇用主に退職しても良いかお伺いを立てる事です。退職の意向を断ることは違法性がありますので雇用主は「分かりました」と返事するしかありません。お伺いを立てることは無意味です。また近年では退職願を出した時点で退職の意向を示したと解釈されるので、退職届と同じ効力となってきています。
「辞表」:理事や取締役など重要なポジションや公務員が退職する時に使うものです。平社員が「辞表」出したら、良識のある人から見たらかなり恥ずかしいことです。自ら自分は重要なポジションの人間だといっているようなものですから笑
書き方
具体例を示します。

この例文に沿って書けば問題ありません。きれいなA4かB5用紙で白の便箋(できれば郵便番号のないもの)が適当でしょう。
誰に出すか
これも明確な正解があります。「直属の上司」です。
大きな企業になるほど、ここを守らないとトラブルの種になりかねません。上司の飛び越えて、さらに役職の上の人に直接渡さないようにしましょう。
提出のタイミング
円満に退職する場合は社内規定に準じるのが基本です。
3ヶ月前までにの記載があるなら、退職予定日(有給消化のタイミングでOK)の3ヶ月前までに提出が好ましいです。
しかしながら特別な理由がある場合もあると思います。民法上では意思伝達後、2週間で退職で問題ないことは頭の片隅に入れておきましょう。
ブラック企業からの脱出や、急に特別級の好条件の求人案件が出た時に役立つかもしれません。
妥協点を探り、円満退職を心がける
ここまでのポイントをまとめます。
- 自己都合の退職理由は「一身上の都合」で問題なし
- 良識と敬意を持って円満退職を心がける
あまりにも身勝手で不誠実な退職は、自分の価値を下げます。
良好な人間関係が構築できれば、退職後もお付き合いは続いていくものです。
ブラック企業からの脱出は別問題
しかしながらブラック企業からの脱出や、心身に影響が出ている場合は綺麗事ばかり入っていられない状況もあるかもしれません。
労働者は様々な制度で守られていることを知り、心と体の健康を最優先させましょう!



最後に。
あなたの転職が人生を好転させる実りあるものでありますように。