経験やスキルを重ねることは病院薬剤師にとっても調剤薬局の薬剤師にとってもこの上ない喜びですが、努力に対しての昇給額が微々たるものだったことはよくある話です。
- 「頑張りに対して成果が少ない」
- 「1年間、患者さんのために頑張ったのに昇給はこれだけか」
- 「このまま今の会社に勤続して給料をあげれるだろうか」
この記事ではそんな昇給に関する不安や悩みを解決すべく、転職するといった選択肢についてまとめています。
- 今の会社で勤務を続けるか転職すべきか分からない人
- わずかな昇給が続くことに不安な人
- 大きな収入アップを実現したい人
- 転職による年収ダウンの失敗がこわい人
- 薬剤師はどの程度昇級しているのか
- 転職で年収を100万円上げることの価値
- 時間はどんな対価を払っても買えない何よりも貴重なもの
キャリアアップも年収アップもどちらも諦めない転職を目指します!
まずはキャリアコンサルタント会社に登録からですね。

転職で年収を100万円上げることの価値
結論です。
若いうち、特に20〜30代で努力したスキルアップに見合う報酬を手っ取り早く手に入れたければ、転職は有効な方法です。

特に他の同世代の人と比べて、管理薬剤師としての実績や認定薬剤師の取得など評価されやすい資格や経験を有する場合は、雇用形態によらず高収入の転職の成功確率も高まります。
また調剤薬局や病院薬剤師に限らず、企業やドラッグストアなど他の業種も視野に入れたり、地方の店舗での仕事や勤務時間に融通がついて残業対応が可能な場合や、在宅支援などに協力できる場合は、20代といった年齢でも正社員として手当込みで700万円代の条件や、未経験の派遣やパートでも希望以上の高額な時給での仕事が見つかるかもしれません。
「転職活動」自体はノーリスクです。転職サイトに登録しチャレンジする価値があります。ノーリスクの理由についてはまた別の記事で深堀しています。

みんなの昇給の平均額
では一般的な薬剤師が同じ企業に勤め続けた場合は、どの程度の昇給額なのでしょうか。
都市部の地域や地方エリアなど全国全ての都道府県のデータです。相場感や傾向を掴むには大変有用なデータとなります。

25歳〜35歳の薬剤師の年収の平均額でみますと、100万円アップさせるのに最短でも6年程度かかっていることが分かります。
この昇給額は年代が上がるごとに、上がりにくくなってるので、転職で年収を上げやすいのはこの25歳から35歳までが重要な年齢となってきます。
全国の平均額で見ると35歳から49歳までは600万円ほどでほぼ頭打ちといった状況です。
逆に言うとこの時期を逃すと年収100万円アップの難易度が高くなるとも言い換えることができます。
ちなみに残念ながら男性と女性ではまだまだ平均の給与額に差があります。
他の一般的な職業、同じ医療業界でも医師や看護師・製薬会社のMRなど他の職種と比較すると差は小さい傾向にありますが、男女の不平等や、同一労働同一賃金はまだまだ改善を進めていく必要がありそうです。
年収100万円アップ=約6年分の昇給
つまり年収を100万円アップさせると言うことは、6年分の昇給を先取りしていることと同じことと言えそうです。
若い人からすると6年はどんな印象でしょうか。
少なくとも40代の私の感覚から言えば、とんでもない時間をスキップできると言う感覚です。
年収100万円アップの転職は難易度は高いかもしれませんが、「転職活動」がノーリスクなことを考慮すると、チャレンジする価値は十分あると感じる方が多いはずです。
大転職時代の到来!?
某有名漫画のような見出しですが、時代はまさに大転職時代といっていいかもしれません。
転職者の数は9年以上連続で増加の一途を辿っており、2019年の統計調査では年間351万人位に上るそうです。(※総務省「労働力調査」より)
各業界大手の名だたる経営者たちも関連するコメントを出しています。
年功序列や終身雇用の継続は難しい
トヨタの社長や経団連の会長の発言が話題になりましたが、「今後は終身雇用は守れない」「年功の序列の制度は崩壊しつつある」といった言葉は社会の動向にアンテナを張っている皆さんなら聞いたことがあるのではないでしょうか。
安全を追って今の企業にい続ける選択をしていたはずが、実はいちばんリスキーな選択だったと言う時代が現実に来るかもしれません。

今後は微々たる昇給すら難しいケースもある
また昇給は自分の実力や努力だけでコントロールできない不確定要素でもあります。
平均の昇給額ということは、必ず平均以下の方が存在するということです。
もし自分がこの平均額以下の昇級ペースであったら、年収を100万円アップさせることが6年では叶わず、10年15年と働き続けようやく実現できるようになるかもしてません。
先取りした時間と給与を有効活用しよう
例えばの数字で年収100万円アップを掲げましたが、50〜60万円の年収アップの求人はほとんどの方にとってそんなに高くないハードルです。
同世代の他の社員と同様のスキルアップができている方であれば、ほとんどの方が実現可能な数字です。
この年収アップの転職を活用してみなさん自身の人生を公転させて欲しいと考えています。

収入アップで無駄遣いアップではダメ
いちばんダメなのが収入がアップした分、支出が増えるケースです。
たまのご褒美でとどまればいいのですが、特に独身のうちはコントロールが効かず、知らず知らずのうちに不相応な浪費や過剰な自己投資に消えてしまうケースもあるようです。
仮に年収が500万円から600万円に上がっても、一緒に無駄な支出まで上がってしまっては、せっかくの転職成功も無意味となってしまいます。
おすすめは資産運用か自己投資

おすすめは資産運用と需要のあるスキル獲得のための自己投資です。
例えば資産運用ですが、今流行のインデックス投資は時間をかけることが損失を避ける王道の手法です。過去の世界の株式の成長から見ると、15年以上かけるとかなりの高確率で損失が出ず資産を増やせるというデータもあります。
先取りした昇級分を生活向上ではなく資産運用に回すことで将来の不安や支出に備えることは、時間的なメリットの観点から有益です。
また需要の高い自己投資にかけるお金も有効な使い道です。
例えば今後は調剤薬局で生き残るには、認定薬剤師の取得は外せない資格となってくるでしょう。
こういった需要のある資格やスキル習得のための自己研鑽も価値が高い消費です。
間違っても需要のない資格を取り続ける、ただの資格集めにならないように注意が必要です。

昇級に不満があるのであれば転職活動から始めよう
今年の昇給も微々たるものだったという方は、まずは「転職活動」から初めて見るのもおすすめの行動です。
先に動いた人からチャンスを掴むのが世の常です。
「転職」にはリスクがありますが「転職活動」はノーリスクです。
いい条件が見つかるまで時間をかけても問題なし
キャリアコンサルタント会社に登録すると、すぐの転職をイメージするかもしれませんが、半年以上の時間をかけて転職活動をする求職者も少なくありません。
今の職場に特別な問題がないのであれば、時間をかけて理想的な求人が出るのを待ちながら活動を継続するのもありかもしれません。
もし成功すれば数年先の未来の昇給を先取り
ノーリスクの「転職活動」がもし成功すれば得られるものは6年分の昇給の先取りと時間です。
私の感覚からいくとこれって夢の「ローリスク・ハイリターン」じゃないでしょうか!
他の求職者が動かない時期こそ、あえて挑戦すると希少求人に出会えるかもしれませんよ。
最後に。
みなさんの転職が人生を公転させる実りあるものでありますように。