薬剤師として実務にあたっていると、仕事もできて患者さんにも慕われる先輩薬剤師のスキルや資格に憧れを抱くことがありますよね。
- 「自分も認定薬剤師をとろう!」
- 「抗癌剤の取り扱いに強くなりたい!」
- 「漢方の知識を習得したい!」
- 「マネージャーの業務に憧れる!」
たくさんの先輩薬剤師を見て自分の将来を重ね合わせるのは楽しいですが、自分の薬剤師人生の中でどれだけの目標が実現可能なのでしょう。
一度立ち止まって、現実的なプランニングを考えてみませんか。
・今後のキャリア形成の方向性で悩んでいる人
・取得したいスキルや資格がたくさんある人
薬剤師として関連業務の全てに精通することは難しい。
資格コレクターで終わってはダメ。
若いうちから需要のあるスキルは何かを考えて、求められる薬剤師を目指そう。
ちょっと一度立ち止まって、自分の理想とする薬剤師像をもう一度考えてみます!

全てに精通することは難しい
現場で仕事をする中で、患者さんの疑問やスタッフの相談になんでも答えられるようになれればカッコいいし、出来ることならそうなりたいと思うこともあるかも知れません。今は難しくてもいずれはそうなっていきたいと考える気持ちも分かります。
しかしながら現在では薬剤師のスキルは細分化が進んでおり、またITやビジネスモデルの進化により、過去にはなかった職種や、ダブルライセンスを目指す薬剤師も増えつつあります。
映画の主人公のような何でもできるスーパー薬剤師を漠然と目指すと、すべての分野で中途半端な結果になりかねません。
過去にはなかったスキル形成を目指す方もおられるので、確認していきましょう。
薬剤師の専門性は多岐にわたる
まずは医療者としての専門性を磨く道があります。
糖尿病に強くなる、腎疾患に強くなる、漢方の治療に強くなる、などそれぞれに関連学会が専門ライセンスを発行しています。
その他、過去にはなかった職種に就く方もいらっしゃいます。
薬剤師YouTuber、モデル薬剤師、ウェブライター薬剤師、フリーランス薬剤師、マーケティング薬剤師、医療コンサル薬剤師、転職コンサル薬剤師、医療ジャーナリストなどなど
ネットを活用したビジネスモデルの発展や働き方改革の考え方も後押しとなって、20年前には存在すらしていなかった職種も次々と生まれています。
領域ごとの専門性だけではなく、経営や教育・マネジメントなどの道もある
現場で薬剤師業務に邁進していると忘れがちですが、医療者としての専門性を高める以外に、経営や教育、マネジメントの能力を高めて企業の中で活躍する道もあります。
目の前の患者さんと直接向き合うのではなく、より大きな視点で業界や企業全体を動かすこともあるので、現場で最前線で働くよりもより大きな規模間で、やりがいや見合った報酬につながることも期待できます。
20代のうちに、40代からの自分を想像してみる
皆さんは自分の将来を想像することがありますか。
特に若いうちは、将来の働き方を想像してみるのは楽しいものです。
薬剤師の可能性は薬局や病院を飛び出して、様々な領域・職種とのダブルライセンスを得ることで無限に発展していく可能性があります。
さらに今までなかった業態での薬剤師の可能性を見いだせれば、その分野での第一人者になれる可能性も秘めています。
例えば、、、
■薬剤師×インテリアコーディネーター
従来型のよくある店舗ではなく、より快適でプライバシーや感染対策に特化した店舗づくりができそうです。
■薬剤師×プログラミング
患者さんや企業が求めるアプリ開発などで専門性を生かすことで、他とは違ったサービス展開ができるかもしれません。
■薬剤師×ファイナンシャルプランナー
2022年より、高等教育でも投資や資産管理が扱われます。医療系企業に特化した資産管理サービスも需要があるかもしれません。
■薬剤師×ライターやインフルエンサー
現在でも活躍される方がおられますが、ネットを活用した情報発信は今後発展の可能性が高く、今後も注目される働き方です。
目標を人生の早い段階で明確にすることは、必ず自分の強みとなります。なぜなら回り道が少なくなるからです。ぜひ将来の自分の薬剤師像を想像してみて、計画的なキャリアアップを実現してください。

最後に。
皆さんの転職が人生を好転させる実りあるものになりますように!