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業務が原因で病んでしまった場合の転職

ねこちち

薬剤師として熱意を持って仕事に取り組んでいたはずが、いつの間にかその仕事が原因で病んでしまっていませんか?

もしくはあなたの周りでそういった状況に追い込まれ、適応障害の診断を受けたような話を聞いたことがあるかもしれません。

  • 残業が常態化しており深夜までの勤務を余儀なくされている
  • ハラスメント行為が横行しているが耐えている
  • 攻撃的な同僚や上司がいて辛い
  • 今すぐ逃げ出すために転職したい

この記事ではそんな不安や悩みを解決すべく、仕事が原因で病んでしまったときの転職の考え方についてまとめています。

この記事を読んで欲しい薬剤師はこんな人
  • 残業が常態化しており、月45時間に迫りつつある人
  • ハラスメント行為や劣悪な労務環境に耐えている人
  • 現在は心身ともに健康に働けている人(リスクに備える)
この記事に書かれている事
  • 心身を病んだ状態では正常な判断は難しい
  • 心身共に健康な状態のうちから知識を得ておく
  • 休職中に大事なこと
  • 転職の検討は復帰後からで十分
悩める人

鬱については医療者としても、自分自身や同僚を守るためにも健康な状態のうちから知識を得ておきます!



【2022年度対応版】薬剤師転職、成功へのロードマップみなさんは薬剤師として転職する場合、特に初めての転職をする場合にはいろいろな不安や悩みがありますよね。「何から始めれば良いかわからない」「新たな業務を覚えるのが不安」「自分の強みがわからない」「転職エージェントへの登録がめんどくさいこの記事ではそんな不安や悩みを解決すべく、転職成功へのロードマップとして記事をまとめています。...

心身を病んだ状態では正常な判断が難しい

労働現場での過剰な残業やハラスメント行為が様々な精神疾患(うつ病、適応障害など)を引き起こす事は現在では様々なメディアで取り上げられており、一度は耳にした事があるでしょう。

実際に鬱になった経験のある私の体験から話しますと、実際に業務遂行が難しいレベルの状態にまでなってからでは、一人では自分がどういう行動をとるべきか、どんな制度が自分を守ってくれるか、そういったことを勉強する事は不可能です。その気力を起こす事ができないからです。

そういった深刻な状態に陥ってきた場合は命の保護が最優先であって、間違っても無理な転職活動や退職手続きなどは行うべきではありません。正常な判断や対処が不可能な状態だからです。

兆候・サインとしてわかりやすいものは表情や感情の起伏が少なくなり、「楽しい」や「怒り」などの感情に乏しくなります。また何もないような普段通りの状況でも「悲しい」感情が抑えられず涙が止まらなくなるなどもよくみられるサインです。私の場合もこの状態でした。通勤中の車の中や出勤前の玄関では必ず泣いていました。

さらにそれまで自分がリフレッシュできていた趣味が全く楽しくなくなり、ボーッと過ごす事が多くなります。例えばテレビを好きだった人が、テレビもつけずにボーッと無表情で過ごしている、などは心身を疲弊しているサインかもしれません。

うつ状態になるまでに心を疲弊してしまった場合に、次にあげる二つだけでも覚えておくと最悪の事態を避ける事ができるかもしれません

専門の医療機関を受診する

あなたのうつ状態のサインはひょっとしたら上司や同僚も気がつくかもしれません。特に医療現場で働く皆さんの周りには、ある程度知識のある方もいるかもしれません。しかしながら他の疾患と違って見た目や採血などで重篤度を完全に把握する事は難しいため、間違った対処になるケースもあります。優しさからくる不用意な励ましやアドバイスが状況をより深刻にすることも可能性としてあるからです。

状況を悪化させてしまうと復帰までの時間を延長させてしまったり、経済的な損失が大きくなったり、最悪の場合には命に関わる取り返しのつかないことにもなり兼ねません。

まずは専門の医療機関の受診が優先されるべき行動です。

休職をする(退職をしない)

労働環境の悪さやハラスメントが原因の精神疾患であれば、すぐに退職と考える方もいるかもしれませんが、お勧めできません。なぜかというと心身が弱っている状態の時に人生を左右する大事な転職活動を行うと正常な判断ができないリスクが高いからです。現職を休職し、従業員を守る制度を活用するのが理想的な対処であると考えます。

心身共に健康な状態のうちから知識を得ておく

重要な事は心身が健康なうちに、自分がうつ状態など精神疾患を患ったおきに、自分を守ってくれるものが何かを知っておく事です。

最近では民間の保険の中に精神疾患までカバーしてくれるものもあります。企業の規模が大きければ相談室や産業医に相談することも可能な場合があります。社内の規定の特別休暇の中に傷病休暇が設けられていることもあります。

薬剤師であるならば、過剰なストレスや過酷な労働から来る鬱について、兆候や対処法を勉強しておく事は患者対応でも自分自身の危機管理のためにも有益かもしれません。

休職中に大事なこと

私の体験から休職中に犯したミスの経験をお話しします。

休職し1ヶ月も経った頃、ずいぶん眠れるようになって、家族との会話も少しずつ戻ってきて、時々笑顔も出てきました。いつまでも休むのも良くないし、甘えるわけにはいかないと、会社に報告し職場復帰をしました。結果は数日でうつ状態を再発、その後再度休職し、最終的には計6ヶ月の休職を余儀なくされました。今思えば医師や人事担当の方の意見にもう少し甘えられていたらと反省しています。

心身を病んで休職する際に大事なこと。とにかく期限を決めずに焦らないことです。

少なくとも1ヶ月休んだら復帰しよう、なんて事前に決めるのはとても危険です。いとも簡単に再発し、いたずらに休職期間を延長させてしまいます。休職期間は自分が大丈夫と思えてから追加で1ヶ月くらい休むくらいの気持ちでもいいかもしれません。専門医とも良く相談し、職場復帰の方法を探っていってください

転職の検討は復帰後からで十分

もし労働環境が劣悪(36協定が守られていない・月45時間を超える残業を強いられるなど)であったり、ハラスメント行為が改善しないなどが理由の場合は、心身を回復させてから転職活動で大丈夫です。むしろ心身が回復しない状態での退職や転職は、転職の失敗による経済的な損失や自分のキャリア形成において不利になる可能性があります。

36協定はまた別で記事にします。

劣悪な環境しか用意できない企業に恩義を感じる必要は全くありません。自分のためにも家族のためにも、やりがいを持って自分らしく働ける環境を探していきましょう!

最後に。

あなたの転職が人生を好転させる実りあるものでありますように!

ABOUT ME
としき
四度の転職でやりがいも給与もどちらも諦めない選択をしてきました。大手チェーン薬局のエリアマネージャー として採用担当もしていた経験から、実際に現場で役立つ情報を発信していきます。